照明に、こだわってますか?
前回”感動には灯りが必要不可欠なのではないか”というお話を少ししたのですが、
皆さんは「あかりについて」どう思いますか?
一度、自身の過去を振り返ってみてください。
夏祭りの夜、ひしめく出店から零れるオレンジの灯り。
凍えるほど寒い冬の中、きらきらと輝くイルミネーション。
私たちは一年の中で多くの光を目にします。しかし一番多く目にするのは、暮らしの灯り。
今回はそんな「灯り」に焦点を当てたお話をしていきます。
はじめに
普段から私たちは光に心を左右されています。
太陽のように赤く燃えるような色は熱く感じ、海や雪のような白く青い光のもとでは涼しく感じる。
例えば、カフェでは落ち着いた空間にするためやや暗いオレンジ色の照明。
ジュエリー店などではより高貴に、煌びやかに見せるために白っぽい強い光などが使われています。
そんな中、住宅はどうでしょうか。
食べる空間も、寝る空間もあり、いろんな空間がひとつになっています。
ライフスタイルやシーンに合わせた照明があったら、住まいがもっと素敵になる気がしませんか。
「だけど種類も多いし、場所もどうしようか悩む…」
という方に伝えたい。照明のお話。
01 基本の3色
住宅に使われる照明には主に「電球色」「温白色」「昼白色」の3つの色があります。
〇「電球色」- オレンジっぽいあたたかみのある色(リラックス空間におすすめ)
〇「温白色」- 電球色、昼光色の間。自然な色(団欒など、どの空間でも使いやすい)
〇「昼光色」- 少し青みがかった白の強い色(集中したい空間におすすめ)
(ざっくりとこの3色を理解すると光の操作がしやすいです)
02 生活のシーンに合わせて選ぶ
〇リビング〇
家族とのだんらんの場や、休息する場など、リビングにはさまざまな役割があります。
ゆったりとした空間にしたい場合は電球色。どの時間帯でも過ごしやすい温白色でも。木の素材感も引き立ててくれます。
〇キッチン・ダイニング〇
料理をつくったり、食事を楽しんだり…。
ダイニング・キッチンは生活空間の中でもさまざまな用途があります。「料理に集中できる空間にしたい」という方には昼白色を、「テーブル上の料理をおいしそうに見せたい」という方には電球色がおすすめです。いくつか組み合わせたりするのも◎。
〇趣味スペース〇
作業に集中したい時は昼白色を。のんびりと読書をしたい時は電球色を。切り替えのできるものを取り入れるのもいいですね。
03 照明の種類と場所
空間にメリハリをつけるためにも照明が用いられます。
どんな特徴があるのか確認してみてくださいね。
◎ダウンライト
照明が表面に出ないのでスッキリとした天井に仕上げることができます。掃除やお手入れの手間がかからないのもポイントです。
◎スポットライト
天井付け、壁付け、床置きのタイプもありデザインが豊富。使い方次第で実用性もデザイン性も獲得できる照明です。
◎ペンダントライト
ペンダントライトは天井から吊り下げるタイプの照明で、ダイニングテーブルで使用する場面が多くみられます。インテリア性が高く、部屋のアクセントになります。
ここで注意点!
◎スイッチの場所
例えば、「寝室の照明スイッチを入り口1箇所にしていたところ、就寝時に一度ベッドから出る必要が出てしまった」ということがあったら後悔しますよね…
そんなことが起こらないように、今一度動線を確認してみましょう。
◎照明の位置のズレ
例えば、ダイニングの照明を考える時はテーブルの中心に照明を配置するように設計しますが、テーブルの大きさや配置が変わってしまうと照明の位置との間にズレが生じます。あらかじめ寸法や種類を確定できるとベストですね。
思ってたのと違う!とならないように、空間に欲しい効果や、部屋ごとに照明の位置や種類は問題ないか、スイッチの位置に不便を感じることはないか確認を。想像してても、「ついてみるとなんか…」ということもあります。(私は自分で買って何度かありました…)
分からないことや不安に思ったことはそのままにせず、設計士さんに聞いてみてください。
すこし余談になりますが、、照明の中でも北欧照明という部類があります。
北欧照明が人気なのは、「光をデザインし、暮らしに寄り添う照明」だからです。
冬の時期は夜が長く、雨や雪が多いということもあり、長時間室内にいる時間が長い北欧の地域。
(新潟県も似ていますね。)
北欧での照明は、空間をより美しく演出し、
心に落ち着きや癒しを与えるなど、照明は豊かな暮らしに欠かせないアイテムの一つ。
あえてすべてを照らさない。
照明でインテリアに陰影を作ることで、時折場所を変えて形の変わる影を楽しんだり。
ふと目に入ると気持ちが明るくなるような、自分好みの場所を部屋の中に作ることができます。
ひとくくりに照明といっても様々な種類がありますが、ポイントを抑えるとわかりやすく、自分に合ったものが探しやすくなりますね。
04 さいごに
部屋の明かりは明ければいいという人もいますが、使い分けることでもっと快適に生活できるようになります。
家はただ住むのではなく、ゆったりしたり、語りあったり、勉強したり…と、
「暮らしを豊かにする」為の空間だと考えています。
長くなりましたが…
つまり照明の大切なところを抑えると、空間はもっと自由になります。
日々の暮らしにちょっとした工夫をすると、大きな感動が生まれる。そのひとつが照明なのかなと思います。
灯りを上手に取り入れて使い分け、より豊かな毎日を送ってみませんか。
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