先日埼玉に建築旅行に行ってきました。
冬を越してすっかり春らしくなってきまして、道のりの桜はすでに満開でした。
私は建築の中でも小さな建築が何よりも好きで、
タイトルの「ヒアシンスハウス」は以前からずっと見たかった建築でした。
少し前置きを…
ヒアシンスハウスは詩人の立原道造が構想した自分だけのための週末住宅です。
彼は詩人でありながら優れた建築家でもあり、小さな週末住宅を何度も構想し、実現を夢見ていましたが、病気の為、24歳で亡くなり、構想は夢のまま終わりました。
しかし亡くなった66年後にさいたま市により、別所沼公園内に実現した住宅です。
エピソードだけでしみじみです。
1人の人間の思いが形になるなんで。
こちらがその住宅です。
遠くからだと、気付かないくらいひっそりと佇んでる。
近づいても小さい。
可愛らしいほど小さい。
そして中へ、
小さなベット。いいですね。いい朝を迎えられそうです。
詩を考えるための机。
そしてこの家のメイン。窓辺のコーナー窓。
なるほどこの窓辺で1日たそがれるのか。
座ってみました。たまらないですね。
(なんかニヤニヤしてました。気持ち悪いですね。
天井も低い。計ったら2280mm。
家の中が視界に納まって、妙に落ち着く。
押入の中が落ち着くのと同じ感じですね。
いいなぁ羨ましい。
私も家の離れに小さな小屋を建てて、
ひっそりと余生を過ごしたいものです。
ヒアシンスハウスの室内のシーンとした空気や
春で賑わう外の景色がずっと頭の中に残るいい旅でした。