今日は春らしい晴天。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日現行のモデルにて気密測定を行いました。
要するに気密性能の実値を出す行為。
近年よく耳にするC値。
相当隙間面積C値:1㎝2/m2で表します。
例えば
建物が100㎡でC値が2.0なら建物全体で200㎝2隙間がある
という事になります。
分かりやすい所だとハガキが148㎝2なのでそれでもいい数字。
現状の省エネ基準がありますが気密に関しての規定は実状ありません。
2012年の改定前は新潟市だと5.0という数字がありましたが
現在は大人の事情で抹消されています。
これによりいくらスッカスカでも所定の断熱材を入れておけば
等級4をとれるという机上だけの省エネ住宅が量産。
気密が無い断熱は無力なわけでして。
気密がないと
UA値、Q値がいくら低くても関係なく外気の影響を受けやすく
断熱性の効果も発揮されず、冷暖房負荷も増えます。室内外の気圧差もでるので
花粉等も侵入しやすかったり換気も上手くできなかったり、ダニカビ発生しやすかったり
遮音性低下したりetc..
分かりやすく言うと
設計性能と現場性能は全くの別物という事です。
ついでに言うと
新築時の性能をいかに継続するかが大事です。
(C値も最初と10年後では工法次第では雲泥の差になります)
そもそも建物の形状にあまり影響を受けない&換気欠損がない
UA値が基準になっている今日も微妙ですが、
と、色々な期待をして本日の気密測定の結果は
C値0.38㎝2/㎡
という結果になりました。
寒冷地で非常に高断熱に厳しい目標を持っている
カナダの省エネ住宅R2000の1.0未満を意識し
目標は0.6と個人的に思っていましたが
それを上回る数値で一安心。
分かりやすく表すとお家全体(111.2㎡)で42㎝2の隙間という事になり
上記のハガキが148㎝2なのでその1/3以下の隙間しか空いていない
という事になります。なかなか
測定の時だけ
目貼りをして気密を取る仕掛けをよく耳にしますが
一切目貼りはしておりません。
インチキするなよと現場で阿部(龍)と叫んでいました。
(本当はちょっとしたかった)
今週末の土曜、日曜でこちらの住宅の構造見学会を
行いますので、なぜ出せるのかというメカニズムを是非現場にて
ご確認頂ければと思います。ここでは伝えきれそうにないので。。
極めて個人的な話をすると世界トップクラスの
ドイツのパッシブ住宅基準の0.2を超えたいという
気持ちがありましたが、上には上があるという事で未来を感じました。
ともあれ、職人さんと監督に感謝でございます。
写真部のいしかわ