【定額制注文住宅『ROMO』】ハーレーダビッドソンと暮らす

※本記事は住宅情報WEBマガジンDaily Lives Niigataによる取材記事です。

バイクガレージ付きのROMO

長岡市内の道路の雪もすっかり溶けた2023年3月初旬。暖かい日差しが注ぐ日曜日の午後にO邸を訪れた。

2022年5月に完成したO邸は、バイクガレージを組み合わせた珍しいタイプのROMOで、20代半ばのOさん夫婦と1歳の息子さんの3人が暮らしている。

「私たちは二人とも長岡市出身で、2020年に結婚しました。結婚後に住んでいたのはおしゃれなアパートでしたが、1階で床がとても冷たく寒かったですし、1Kの間取りで子育てをするのは難しそうだと思い、家づくりを考え始めたんです。はじめは大手ハウスメーカーの家を見ていましたが、友達がインスタグラムのストーリーでモリタ装芸さんを紹介していたのを見て、希望が丘のモデルハウスに見学に行きました」(奥様)。

「他の会社も検討していましたが、希望が丘のモデルハウスの見学を終えて車に乗り込む時には『モリタ装芸がいいね!』って二人で話していました。家の雰囲気やデザインもいいですし、営業の瀧澤さんの人あたりの良さに惹かれましたね」(ご主人)。

「その後の土地探しでも、他の会社ではあまり探してもらえませんでしたが、瀧澤さんは一生懸命手伝ってくれたんです」(奥様)。

そうしてスタートした家づくり。ご主人が特にこだわったのが「愛車のハーレーダビッドソンをリビングから眺められること」だったという。

今回のROMOはどんな空間に仕上がっているのか?さっそく見ていこう。

 

愛車を引き立てるこだわりのガレージ

はじめに見せてもらったのは建物右手にある6.5畳のバイクガレージ。

幅1,750mm×高さ2,200mmのシャッターを開けると、そこにはご主人の愛車「Softail(ソフテイル)」が置かれていた。

「昔から両親がバイクに乗っていて、その影響で僕も高校1年生の時からバイクに乗っています。ソフテイルは19歳の時に買ったもので、雨や湿気で傷まないようにアパート暮らしの時は実家のガレージに置いていました。それで、この家を建てる時にも絶対にガレージを付けたいと思っていたんです」とご主人。

低重心のフォルムに、排気量1,580ccのV型2気筒エンジンを積んだソフテイルの魅力は「カスタムしていく楽しさがあること」とご主人。「あと、見られたい欲みたいなのがあるんですが、ハーレーはそんな気持ちも満たしてくれます(笑)」。

ガレージは通勤用に載っているヤマハのビッグスクーター「マグザム」とソフテイルの2台が入るスペースを確保。壁と天井はOSBでラフに仕上げ、可動棚に並んだヘルメットや雑貨を照らすように天井にはスポットライトを付けている。

書斎や小屋など、自分だけの時間に浸れる空間を持ちたいと考える男性は多い。それがご主人にとっては大切な愛車と過ごせるガレージだった。

「家の一部でありながら一人の時間も楽しめる場所です。電子タバコを吸う場所にもなっていますね」。

 

アートや植物が映えるシンプルな玄関

玄関はガレージとは逆サイド。ポーチ部分の壁は無塗装のレッドシダーで仕上げられており、雨風を受けやすい箇所の経年変化が進んでいる。よく擦れる場所から色が抜けていくジーンズのようだ。

ドアを開けた先に広がるのは奥行2.7mの玄関土間。

上がり框の下に配された間接照明が足元を優しい光で照らしている。

「玄関を広く感じられるようにしたかったですし、植物などを飾りたかったので、下足入れは高さを抑えて頂きました」と奥様。

シューズクロークがないことも空間が広く感じられる理由だ。

玄関ホールに面したトイレはモノトーンで統一された空間。

ストーン調の床材はサンゲツのフロアタイル「IS-875」で、天然石に見られる光沢も表現されている。

美しい陰影をつくるクラックガラスを使ったペンダントライトや、トイレットペーパーがぴたりと納まるニッチ、隣の階段下スペースを利用した収納など、小さな空間にさまざまな工夫が散りばめられており、トイレで過ごす時間が楽しくなりそうだ。

 

回遊動線が帰宅時の動きをスムーズに

「家事がしやすい動線にしたい」という奥様の希望で、1階は回遊動線が採用された。

玄関ホール→洗面スペース&ウォークインクローゼット→脱衣室→キッチン→リビング・ダイニング→玄関ホールと、玄関ホールを基点にさまざまな部屋を歩き回りながらぐるりと1周することができる。

「帰ってきたらまず洗面台で手を洗い、その隣のウォークインクローゼットに保育園のバッグなどを置きます。その後脱衣室に行って洗濯物を洗濯機に入れ、隣の浴室で足を洗い、それからLDKに入るんです。あっちに行ったりこっちに行ったりがないですし、家事も楽にできますね」(奥様)。

ちなみに造作洗面台の天板はセメント由来のフレキシブルボード。幅約1.3mの洗面台は程よい広さで、2人で並んで使うこともできる。

3畳のウォークインクローゼットは、お子様の服や保育園の道具、平日に着る仕事用の服などを収納。空間をぐるりと囲むようにハンガーパイプと枕棚が巡らされていて、空間を無駄なく活用できている。

4畳の脱衣室は通路と洗濯室を兼ねた空間で、2本の物干しにたっぷりと洗濯物を干すことができる。乾いた洗濯物は隣のクローゼットに短い距離で運べるため、乾いた洗濯物を持ちながらあちこち歩き回るストレスがない。

グレーのストーン調の床はサンゲツのフロアタイル「IS-872」。先ほどのトイレの床と似ているが、こちらは濃淡が強めでより豊かな表情を持っている。

 

大きな吹き抜けのリビングからハーレーを眺める

1階の約半分の面積を占めるのは18畳のLDK。

オークの突板のフローリングに白い壁紙、グレーのソファ、黒いスチールの手すりなど、室内の色数を抑えることでまとまり感を生み出している。

シンプルなデザインのソファはSPIGA+(スピガ)のFOXXYⅡ(ホクシー2)。インテリアショップのS.H.Sに図面や室内の写真を持ち込み、アドバイスを受けながら選んだという。

ソファの目の前は吹き抜けの大空間で、高窓からの光が白い壁に反射しながら降り注いでいる。リビング階段がインテリアの一部になっているのもポイントだ。

「インスタで見つけていいなと思ったリビング階段をつくって頂きました。2階の個室に行くのにリビングを通るようにしたかったですし、リビング階段にしたことで吹き抜けもより大きく取ることができました。階段下のスペースには掃除道具を収納したり、ルンバ基地を設けたりしています」(奥様)。

そして、階段と逆サイドにあるのがご主人こだわりのバイクガレージ。リビングから愛車を眺められるのはもちろん、大きな掃き出し窓を開ければ簡単に行き来できる。

大好きなハーレーをいつもすぐそばに感じられるリビング。そんな個性的な間取りも、定額制注文住宅ROMOで叶えることができる。

 

シンプルにまとめられたキッチン

リビングの奥にはダイニングとキッチンが配されている。

キッチン前面のパネルは造作洗面台と同じフレキシブルボード。グレーカラーが他の色とぶつかり合うことなく、主張しない背景としての役割を果たしている。

マットな黒が特徴的な椅子はカリガリスのスキンダイニングチェア。屋外でも使えるポリプロピレン素材で、スタッキングもできる。

奥様が希望していたグレーを基調としたインテリアに、ご主人の希望である黒をところどころに加えることで程よいメリハリがつくられているのもO邸のインテリアの特徴だ。

そしてキッチンの奥には、モリタ装芸の定番である造作カップボードが配されている。

床と同じオークの面材が使われており、収納は中のものを取り出しやすい引き出しタイプに。その右側は奥様があらかじめ選んでいたケユカのゴミ箱が3つ並ぶ空間を確保している。

ゴミが入れやすいように、ゴミ箱上部の空間には引き出しを設けず、余白を広く取っているのも奥様のこだわり。そのようなかゆい所に手が届く設計ができるのも造作カップボードの魅力だ。

圧迫感が出ないように吊り棚は設けずにシンプルな飾り棚を一枚だけ。

また、カップボードの左手には扉付きの食品庫が設けられており、食品や日用品のストックはこちらに収納。扉を白にすることで存在感が抑えられている。

 

ユーザーの願いを叶える自由度の高さがROMOの魅力

バイクガレージを組み合わせた35坪タイプのROMO。

空間に圧迫感を与えない収納計画や、回遊動線を採り入れた平面、ダイナミックな吹き抜けなど、オリジナリティあふれる空間が広がっている。

「広々使えるLDKを確保しながら、回遊動線をうまく入れるのに試行錯誤しました。自由設計とは異なり、ROMOは決まった形の中でプランを考えなければならない難しさがあります。あとはガレージがLDKから見え過ぎないようにしたり、照明を付け過ぎないようにしたり。そのあたりのバランスにも気を付けて設計しました」と、設計を担当した阿部龍之介さんは説明する。

営業担当の瀧澤洸太さんは「お二人がつくりたい家のイメージがはっきりしていましたので、それを実現できるようにサポートをさせて頂きました。お披露目の時に奥様が『今まで見てきたROMOの中で一番のものができました!』と喜んでいたことが何よりもうれしかったですね」と話す。

2014年に登場した定額制注文住宅ROMOは、多様なニーズに応えることで進化を続けてきた住宅商品だ。

今回はハーレーを愛するご主人の希望から、6.5畳のバイクガレージを併設したROMOが誕生した。このミニガレージ付きのROMOは、バイクに限らず、自転車やDIY、サーフィン、アウトドア、釣りなど、さまざまな趣味をカバーしてくれそうだ。

ユーザーのニーズから生まれる進化系ROMO。まだ見ぬROMOをモリタ装芸のメンバーと一緒につくり上げることも、ROMOで家を建てる醍醐味といえそうだ。

 

O邸
長岡市
延床面積 116.75㎡(35.25坪)※ガレージ3.25坪を含む
構造 木造軸組工法
竣工年月 2022年5月

写真・文/Daily Lives Niigata 鈴木亮平